年金受給者のふるさと納税の限度額は?65歳・70歳以上の目安
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最終確認日:2026-09-23
「もう年金暮らしだけど、ふるさと納税ってやっていいの?」「やるとしたら、いくらまでなら損しないの?」
結論から言うと、年金を受け取っている人でもふるさと納税はできます。ただし、年金収入がある程度以上ないと、寄付した分がそのまま自己負担になってしまうことがあります。ここが会社員の場合といちばん違うポイントです。
理由はシンプルで、ふるさと納税は「これから納める税金を前払いして、あとで差し引いてもらう」仕組みだからです。年金収入が少なくて税金がかかっていない(または少ない)と、差し引く税金がないため、返礼品はもらえてもメリットは受けられません。
この記事では、まず「あなたはやって得な人かどうか」を課税ラインで判断し、次に年金収入別の上限額の目安を表で確認するという順番で整理します。数字は公的機関やポータル公式の情報をもとにしていますが、あなた個人の上限額は状況で変わるため、必ず後述の計算機で確認してください。
まず判断:年金収入が「課税ライン」を超えているか
いちばん大事なのは、あなたの年金収入にそもそも税金がかかっているかです。かかっていなければ、ふるさと納税をしてもメリットはありません。
年金収入には「公的年金等控除」という差し引きがあり、これは65歳を境に金額が変わります(65歳以上のほうが多く差し引ける)。そのため、税金がかかり始めるラインも年齢で変わります。目安は下の表のとおりです。
年齢 | 住民税がかかり始める年金収入の目安
このラインを超えていないとメリットは出にくい
下回ると住民税が非課税=ふるさと納税の控除先がない
| 住民税の課税ライン(目安) | ふるさと納税の効果 | |
|---|---|---|
| 65歳未満 公的年金等控除が少なめ | △ 年金収入 約105万円が目安 | △ 超えていれば検討可 |
| 65歳以上 公的年金等控除が多め | △ 年金収入 約155万円が目安 | △ 超えていれば検討可 |
- ※ふるさとチョイス公式ガイドの記載をもとにした目安(2026-08-09確認)。自治体や扶養の状況で前後します。
ふるさとくらべ
ここでいう「課税ライン」は、住民税がかかり始めるおおよその年金収入です。65歳未満はおよそ年金収入105万円、65歳以上はおよそ年金収入155万円が目安とされています(ふるさとチョイス公式ガイド/2026-08-09確認)。
この金額を下回っている人は、住民税が非課税で控除する税金がないため、ふるさと納税はおすすめできません。返礼品めあての寄付は「実質2,000円」にならず、ただの割高な買い物になってしまいます。
年金収入別・上限額の目安(65歳未満/65歳以上)
課税ラインを超えている人向けに、年金収入ごとの控除上限額の目安を表にまとめます。同じ年金収入でも、65歳以上は公的年金等控除が大きい分だけ課税所得が小さくなり、上限額も低めになる傾向があります。
| 年金収入(目安) | 家族構成 | 控除上限額の目安 |
|---|---|---|
| 250万円(65歳未満・独身) | 独身 | 約26,000円 |
| 300万円(65歳以上・独身) | 独身 | 約31,000円 |
| 300万円(65歳未満・配偶者扶養) | 配偶者を扶養 | 約21,000円 |
| 350万円(65歳以上・配偶者扶養) | 配偶者を扶養 | 約26,000円 |
(ふるさとチョイス公式ガイドの試算例/2026-08-09確認)
会社員時代の早見表(年収500万で約6万円…といった数字)をそのまま当てはめると、大きく上限を超えて自己負担が増えるので要注意です。年金収入は同じ額の給与収入より控除が手厚く、課税所得が小さくなるため、上限も低めに出ます。
この表はあくまで代表例です。医療費控除や扶養の人数、他の所得の有無で上限は動きます。寄付する前に、必ず次で紹介する計算機で自分の目安を出してください。
寄付する前に、まず自分の上限を確認しましょう
年金受給者の上限は「年齢」と「家族構成」で大きく変わります。表の代表例だけで判断せず、自分の年金収入を入れて計算し直すのが唯一の失敗しない方法です。
当サイトの控除上限のかんたん計算機で、まずおおよその目安を出してから寄付するかどうかを判断してください。より正確な金額を知りたい場合は、毎年1月ごろに届く「公的年金等の源泉徴収票」を用意して、各ポータルの詳細シミュレーションを使うか、自治体・税理士に相談すると安心です。
手続きは「ワンストップ特例」が使える人が多い
年金受給者の多くは、確定申告をしなくてもワンストップ特例でふるさと納税の手続きを完結できます。条件は次のとおりです。
- 1年間の寄付先が5自治体以内であること
- ふるさと納税以外の理由で確定申告をしないこと
逆に、医療費控除を受けるために確定申告をする年は、ワンストップ特例が使えません。この場合はふるさと納税分も確定申告でまとめて申告する必要があります。年齢を重ねると医療費がかさみやすいので、「今年は医療費控除をするかどうか」を先に決めておくとスムーズです。
医療費控除とふるさと納税を同じ年にやる場合の注意点は、下の「あわせて読みたい」の記事でくわしく解説しています。
よくある質問(FAQ)
Q. 70歳・80歳でもふるさと納税はできる? できます。ふるさと納税に年齢の上限はありません。仕組みは何歳でも同じで、「年金に税金がかかっているか」と「上限内で寄付するか」が判断のすべてです。
Q. 70歳以上の配偶者を扶養していると、限度額はどうなる? 限度額は同じ年金収入の表の数字より下がる方向に動きます。その年の12月31日時点で70歳以上の配偶者は「老人控除対象配偶者」になり、所得税の配偶者控除が38万円から48万円に増えるためです(国税庁 No.1191・2026-09-23確認)。控除が増えると課税所得が減り、ふるさと納税の限度額も小さくなります。本人の年齢だけでなく、配偶者の年齢も入れて試算してください。
Q. 年金と、パートやアルバイトの給料の両方がある場合は? 両方の収入をあわせて課税所得が計算されるため、上限額はその分だけ高くなる傾向があります。この場合は表の年金だけの数字より上限が上がることが多いので、必ず両方の見込み収入を入れて計算してください。
Q. 遺族年金や障害年金でもふるさと納税はできる? 遺族年金・障害年金は非課税(税金がかからない)です。これらだけが収入で、他に課税される所得がない場合は、控除する税金がないためふるさと納税のメリットは受けられません。
Q. 夫婦のどちらの名義でやればいい? ふるさと納税は「収入があって税金を納めている本人の名義」で行うのが原則です。年金収入が多く税金を納めているほうの名義で、その人の上限内で寄付しましょう。名義と支払い口座はそろえるのが安全です。
※制度・数値は執筆時点のものです(取得日:2026-08-09)。控除額・上限額はあくまで目安であり、個別の税務判断ではありません。正確な金額は「公的年金等の源泉徴収票」をもとにした詳細シミュレーションや、自治体・税理士でご確認ください。最新情報は総務省・国税庁・各ポータル公式でご確認ください。
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参考にした情報
- ふるさとチョイス「年金受給者のふるさと納税ガイド|限度額の目安や70歳以上の注意点も解説」 https://www.furusato-tax.jp/guide/furusato-nozei-nenkinjukyusha (2026-08-09確認)
- 総務省「ふるさと納税ポータルサイト」 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/ (2026-08-09確認)
- 国税庁 No.1191「配偶者控除」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1191.htm (2026-09-23確認)