手続き・期限

年収2,000万円超のふるさと納税|確定申告と上限の目安

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※本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。制度の内容は変更される場合があります。最新情報は必ず国税庁・総務省・お住まいの自治体の案内でご確認ください。

ふるさと納税の申し込み画面で「ワンストップ特例の申請書を希望する」にチェックを入れかけた。けれど今年は賞与を足すと、給与が2,000万円を超えそうだ。この状況なら、チェックより先に手続きの前提を確かめてください。

給与の年間収入が2,000万円を超える人は、ワンストップ特例では控除を受けられません。 国税庁は、給与の年間収入金額が2,000万円を超える人を「確定申告が必要な人」に挙げています(国税庁 No.1900/2026-09-17確認)。ワンストップ特例は確定申告が不要な人向けの仕組みなので、対象から外れます。

この記事でわかること

  • 2,000万円の線は「給与の額面(賞与込み)」で引かれる
  • 控除は確定申告で受ける。申請書を出していても、確定申告に全件を書く
  • 高い所得税率の区分では、同じ住民税額でも上限の目安が上がる

手順1|2,000万円の判定は額面で

判定に使うのは、手取りではなく給与の額面です。国税庁は、年末調整の対象外になる人をこう書いています。「1年間に支払うべきことが確定した給与の総額が2,000万円を超える人」です(国税庁 No.2665/2026-09-17確認)。

賞与も給与の総額に入ります。12月の賞与で2,000万円を超える見込みがあるなら、秋の時点で「今年は確定申告をする年」と決めて寄付を始めてください。

2,000万円以下でも、確定申告が必要な人はいます。国税庁 No.1900 は次のような人も挙げています(2026-09-17確認)。

  • 給与を1か所から受けていて、給与以外の所得の合計が20万円を超える人
  • 同族会社の役員などで、その会社から貸付金の利子や資産の賃貸料を受け取っている人

この条件に当てはまる人も、ワンストップ特例ではなく確定申告で控除を受けます。

ふるさと納税 | 給与収入2,000万円の境目

控除の受け方はどう変わるか

国税庁・総務省・自治体の案内をもとに整理(2026-09-17確認)

年末調整ワンストップ特例控除を受ける方法
給与2,000万円以下 他に申告の理由がない会社員 ○ 対象 ○ 5団体以内なら使える ○ 申請書か確定申告
給与2,000万円超 賞与込みの額面で判定 × 対象外 × 使えない △ 確定申告のみ
2,000万円以下でも確定申告する人 副業所得20万円超など ○ 対象 × 申請しても無効 △ 確定申告に全件を記入
  • ※ワンストップ特例は、確定申告が不要な給与所得者等で寄付先が5団体以内の場合に限る仕組み(総務省)

ふるさとくらべ

手順2|確定申告用の証明書の保管

確定申告で控除を受けるには、寄付先の自治体が出す証明書が必要です。総務省は、寄付した翌年の3月15日までに確定申告をする流れを原則として示しています。その際に使うのが、自治体の寄付の証明書・受領書です(総務省/2026-09-17確認)。

寄付の件数が増えるほど、証明書の管理が手間になります。国税庁によると、令和3年分以後の確定申告では寄付ごとの受領書に代えられる書類があります。特定事業者が発行する、年間の寄付額を記載した「寄附金控除に関する証明書」です(国税庁/2026-09-17確認)。e-Taxに読み込ませる方法は、XML証明書とe-Taxの記事にまとめました。

申し込み画面の「ワンストップ特例の申請書」は、希望しない設定で問題ありません。すでに申請書を出してしまった場合の扱いは、次の手順3で説明します。

手順3|申請書を出した分も確定申告へ

確定申告をすると、提出済みのワンストップ特例の申請は無効になります。 大阪府岸和田市は、確定申告をする人の申請は無効になると案内しています。そのため、申請した分も含めて寄附金控除額を計算する必要があります(岸和田市/2026-09-17確認)。

千葉県流山市も、無効になるケースの1つ目に「所得税の確定申告や市民税・県民税の申告を行った場合」を挙げています。そのうえで、受領証明書か寄附金控除に関する証明書を添付して確定申告すれば、所得税と住民税の控除を受けられるとしています(流山市/2026-09-17確認)。

つまり、確定申告書には全部の寄付を書きます。申請書を出した自治体の分も例外ではありません。書き漏らした分は控除されません。申告後に漏れに気づいたときの直し方は、ワンストップ特例の後に確定申告した場合の記事で扱っています。

控除の入り方も変わります。総務省によると、確定申告では所得税分がその年の所得税から控除され、住民税分は翌年度の住民税から減額されます。ワンストップ特例では所得税分も含めて住民税から控除されます(総務省/2026-09-17確認)。合計の控除額は同じで、引かれる税目と時期が分かれるだけです。

手順4|上限の目安の出し方

年収が高くても、上限の決まり方は他の人と同じです。自己負担2,000円で済む範囲を決めるのは、住民税の「特例分」の枠です。

上限を決めるのは住民税所得割の2割

総務省の計算式では、住民税の特例分は「住民税所得割額の2割」を超えられません(総務省/2026-09-17確認)。この枠を超えた寄付は控除しきれず、自己負担が2,000円を上回ります。

特例分の割合は「100% − 10%(基本分) − 所得税の税率」です。所得税の税率には、令和19年中の寄付までは復興特別所得税(2.1%)を加えた率を使います(総務省・国税庁 No.2260/2026-09-17確認)。ここから、上限の目安は次の式で出せます。

  • 上限の目安 = 住民税所得割額 × 20% ÷(90% − 所得税率 × 1.021)+ 2,000円

所得税率40%の区分で上がる目安

所得税の税率は、課税される所得金額で決まります。国税庁の速算表では、900万円から1,799万9千円までが33%です。1,800万円から3,999万9千円までが40%です(国税庁 No.2260/2026-09-17確認)。年収2,000万円前後の人は、この33%と40%の境目の近くにいます。

式に当てはめると、割る数は33%なら56.307%、40%なら49.16%になります。同じ住民税所得割額でも、40%の区分のほうが上限の目安が高く出ます。

住民税所得割額(仮の数字)所得税率上限の目安(式で計算)
150万円33%約53.4万円
150万円40%約61.2万円

※式の動きを示すための計算例で、実在する世帯の上限ではありません。総務省は、特例分の計算に使う所得税率を「住民税の課税総所得金額から人的控除差調整額を引いた額」で求めるとしています。確定申告書の税率と一致しない場合があります(総務省/2026-09-17確認)。

簡易計算とずれやすい3つの理由

年収2,000万円前後では、簡易な計算機の結果と実際の上限に差が出やすくなります。理由は3つあります。

  • 社会保険料に上限がある:厚生年金の標準報酬月額は65万円が最高等級で、賞与は1回150万円が上限です(日本年金機構/2026-09-17確認)。年収が上がっても、保険料は年収に比例して増えません
  • 基礎控除が減り始める:所得税の基礎控除は、合計所得金額が2,350万円を超えると段階的に減ります。2,500万円超では0円です(国税庁 No.1199/2026-09-17確認)。住民税の基礎控除は2,400万円超から段階的に減ります(京都市/2026-09-17確認)
  • 給与所得控除は195万円で頭打ち:給与収入850万円超では給与所得控除が195万円です(京都市/2026-09-17確認)

給与以外の所得がない人なら、合計所得金額は「年収 − 195万円」です。所得税の基礎控除が減り始めるのは、年収でいえば2,545万円を超えたあたりです。子育て世帯などで所得金額調整控除がある場合は、この年収が変わります。

当サイトの控除上限計算機は、社会保険料を年収の15%と仮定した概算です。寄付の前に、まず計算機で上限の目安をつかんでください。 そのうえで、源泉徴収票の社会保険料の実額を使った詳しいシミュレーションで確かめます。前年の住民税決定通知書に載っている所得割額も、目安を出す材料になります。

正確な金額は、お住まいの自治体や税理士に確認してください。寄付額が大きくなる人ほど、上限の読み違いによる自己負担も大きくなります。

手順5|目安の範囲での寄付先選び

上限の目安と確定申告の段取りが決まったら、寄付先を選びます。申し込み時に「ワンストップ特例の申請書を希望しない」を選べば、手順3の書類のやり取りが発生しません。

よくある質問

Q1. 年収2,000万円超でも、5団体以内ならワンストップ特例は使えますか。

使えません。ワンストップ特例は「確定申告の不要な給与所得者等」が対象です(総務省/2026-09-17確認)。給与の年間収入が2,000万円を超える人は確定申告が必要なので、寄付先の数にかかわらず確定申告で控除を受けます(国税庁 No.1900/2026-09-17確認)。

Q2. 年の途中まで2,000万円以下の見込みで、申請書を出してしまいました。

確定申告をすれば、提出済みの申請は無効になります(岸和田市・流山市/2026-09-17確認)。確定申告書に、申請書を出した分も含めて全部の寄付を書いてください。証明書は確定申告で使うので捨てずに保管します。

Q3. 寄付額が大きい場合、控除の対象額に上限はありますか。

あります。総務省によると、所得税で控除の対象になる寄付額は総所得金額等の40%まで、住民税の基本分は30%までです(総務省/2026-09-17確認)。ただし、自己負担2,000円で収まるかを先に決めるのは、手順4の「住民税所得割の2割」の枠です。

Q4. 返礼品を多く受け取ると、別の税金はかかりますか。

国税庁の質疑応答事例では、返礼品の経済的利益は一時所得に当たるとされています。一時所得の計算では、特別控除として最高50万円を差し引きます(国税庁 No.1490/2026-09-17確認)。寄付額が大きい人は、返礼品と一時所得の記事で境目を確認してください。

まとめ|2,000万円を超える年の段取り

  • 判定:賞与込みの給与の額面で2,000万円を超えるかを見る
  • 手続き:ワンストップ特例は使えない。確定申告に全部の寄付を書く
  • 上限:住民税所得割の2割が枠。40%の区分では同じ所得割でも目安が上がる
  • 確認:計算機で目安をつかみ、源泉徴収票の実額で確かめる

2,000万円を超える年は、確定申告を前提に寄付を組み立てると手続きで迷いません。今年の給与の見込みを出したら、上限の目安を確認してから寄付先を選んでください。

※控除額・上限額はすべて目安です。個別の税額は、源泉徴収票をもとにした詳細なシミュレーションや、お住まいの自治体・税理士でご確認ください。

※制度・数値は執筆時点のものです(取得日:2026-09-17)。最新は総務省・各ポータル公式でご確認ください。

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