手続き・期限

ふるさと納税の証明書|XMLとe-Taxで確定申告する手順

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最終確認日:2026-09-03

確定申告でふるさと納税の控除を受けるとき、いちばん面倒なのが寄付した自治体の数だけ届く「寄附金の受領書」を全部そろえる作業です。10自治体に寄付すれば10枚。1枚でも見つからないと、そこで手が止まります。

ですが、この作業は制度上すでに省略できるようになっています。寄附ごとの受領書に代えて、ポータルサイトが年間の寄付額をまとめて記載した**「寄附金控除に関する証明書」**を1枚(1データ)添付すればよい、という扱いが令和3年分以後の確定申告で認められているためです(国税庁・2026-09-03確認)。

この記事は、その証明書を受け取って申告に使うまでを手順の順番どおりに並べたものです。「XML形式でないとダメ」「PDFは不可」といった、つまずきやすい条件も途中で押さえます。なお、この記事は制度の一般的な説明で、個別の税務判断ではありません。自分の申告内容の可否は税務署や税理士にご確認ください。

手順0|そもそも自分は確定申告ルートか

証明書の話は、確定申告をする人だけに関係します。ワンストップ特例で完結する人は、この証明書を用意する必要はありません。

確定申告ルートになりやすいのは、次のような人です。

自分がワンストップで終わるなら、ここから先は読まなくて大丈夫です。逆に確定申告をするなら、寄付を始める前に読んでおくほど得をします。理由は後半(手順4)で説明します。

手順1|「寄附金控除に関する証明書」とは何かを正確に押さえる

国税庁の説明はこうです。寄附金控除の適用を受けるには、確定申告書に寄附ごとの「寄附金の受領書」等の添付が必要ですが、令和3年分以後の確定申告では、寄附先が地方団体である場合(=ふるさと納税の場合)、寄附ごとの受領書に代えて、特定事業者が発行する年間寄附額を記載した「寄附金控除に関する証明書」を添付できます(国税庁「ふるさと納税に係る寄附金控除に関する証明書等について」・2026-09-03確認)。

証明書に記載される事項も公式に決まっています。

  • 寄附者の氏名、住所
  • その年中に仲介した寄附者の寄附総額(年間寄附額)
  • 特定事業者が寄附を管理している番号(寄附番号)
  • 寄附年月日
  • 寄附先の名称および法人番号
  • その他参考となるべき事項

ここで太字にしておきたいのは「その年中に仲介した寄附総額」という一文です。証明書は「あなたの1年分の寄付すべて」ではなく、そのポータルが仲介した分だけをまとめたもの、という意味になります。この一点が、後半のつまずきの大半につながります。

確定申告 | 添付するもの

ふるさと納税の控除を申告する3つの添付パターン

どれでも申告はできます。手間と必要な準備が違うだけです

そろえる枚数必要な準備
証明書データ(XML)を添付 ポータルが発行 ○ 使ったポータルごとに1件 △ e-Taxでの送信が前提
紙の証明書を添付 ポータルが発行 ○ 使ったポータルごとに1枚 ○ 郵送で受け取るだけ
寄附ごとの受領書を添付 自治体が発行 △ 寄付した自治体の数だけ ○ 届いた書類を保管しておく
  • ※令和3年分以後の確定申告では、寄附ごとの受領書に代えて特定事業者発行の証明書を添付できます(国税庁・2026-09-03確認)
  • ※どの方法でも控除の内容は変わりません。手間の差です

ふるさとくらべ

手順2|使ったポータルが「特定事業者」か確認する

証明書を出せるのは、どのポータルでもよいわけではありません。国税庁は特定事業者を、地方公共団体と特定寄附金の仲介に関する契約を結んでいて、寄附の事実を適正かつ確実に管理できると認められるものとして国税庁長官が指定した者と定義しています(2026-09-03確認)。

指定された事業者は国税庁のサイトで一覧公開されています。2026-09-03時点でこの一覧には29件が掲載されており、ふるなび、さとふる、楽天ふるさと納税、ふるさとチョイス、au PAY ふるさと納税、Yahoo!ふるさと納税、Amazonふるさと納税、JRE MALL ふるさと納税、ANAのふるさと納税、ふるさと納税ニッポン!などが並んでいます。

つまり、主要なポータル経由の寄付なら、まず証明書を出してもらえると考えて差し支えありません。一方で、次の2つは証明書に含まれないので注意してください。

  • 自治体の窓口や自治体独自サイトから直接申し込んだ寄付(この場合は従来どおり自治体発行の受領書を使います)
  • 一覧に載っていないサイト経由の寄付

なお、受領書そのものを紛失した場合の対処は別記事にまとめています(→受領証明書をなくしたときの再発行)。

手順3|証明書データの受け取り方を3つから選ぶ

国税庁によると、特定事業者は証明書を、マイナポータル連携、運営するポータルサイトからのダウンロード、そして郵送などの方法で発行できるとされています(2026-09-03確認)。

そして電子データで発行する場合は、国税庁の指定するファイル形式(XML形式)での発行が必要で、PDF形式は不可と明記されています。ここが最大の落とし穴です。ポータルのマイページから「証明書」をPDFで保存しても、それは申告データとしては使えません。ダウンロードするときはXMLと書かれたファイルを落としてください。

マイナポータル連携に対応しているポータルは限られる

「特定事業者に指定されている」ことと「マイナポータル連携でデータが自動で流れてくる」ことは別です。国税庁の連携可能な発行主体一覧(ページ表記は令和8年2月時点・2026-09-03確認)で、ふるさと納税のポータルとして掲載されているのは次の14件でした。

ポータルサイト証明書発行者民間送達サービス
ANAのふるさと納税ANAあきんど株式会社e-私書箱
さとふる株式会社さとふるe-私書箱
ふるさとチョイス株式会社トラストバンクe-私書箱
au PAY ふるさと納税KDDI株式会社e-私書箱
ふるなび株式会社アイモバイル民間送達・e-Tax連携サービス
三越伊勢丹ふるさと納税株式会社三越伊勢丹民間送達・e-Tax連携サービス
JALふるさと納税株式会社JALUX民間送達・e-Tax連携サービス
ふるさとプレミアム株式会社ユニメディア民間送達・e-Tax連携サービス
セゾンのふるさと納税株式会社クレディセゾン民間送達・e-Tax連携サービス
G-Callふるさと納税株式会社ジーエーピー民間送達・e-Tax連携サービス
まいふるイオンフィナンシャルサービス株式会社民間送達・e-Tax連携サービス
楽天ふるさと納税楽天グループ株式会社民間送達・e-Tax連携サービス
JRE MALL ふるさと納税東日本旅客鉄道株式会社民間送達・e-Tax連携サービス
ロケふる株式会社ロケトク民間送達・e-Tax連携サービス

指定29件に対して連携対応は14件。連携に載っていないポータルを使った場合は、マイページからXMLファイルを自分でダウンロードすると考えておくと迷いません。

一覧には注意書きも付いています。楽天ふるさと納税の民間送達サービスは令和7年1月からe-私書箱から民間送達・e-Tax連携サービスに変更されたため、それ以前にe-私書箱と連携手続をしていた人は改めて連携手続をし直す必要があるとされています(2026-09-03確認)。去年つないだから今年も自動、とは限らないということです。

寄付を受けた地方団体が発行する証明書も、マイナポータル連携の対象として一覧に記載されています。対応している地方団体については、民間送達サービスの運営会社のサイトか、寄付先の自治体に確認するよう案内されています。

手順4|確定申告書等作成コーナーで読み込ませる

証明書の提供を受けたあとの申告方法は、公式には次の2つです(2026-09-03確認)。

  1. 証明書データをe-Taxで確定申告書に添付して送信する方法。確定申告書等作成コーナーでは、証明書データを自動反映させて控除額の計算ができます。国税庁は「個々のデータを入力する必要がないので便利です」と書いています
  2. 紙の証明書を確定申告書に添付する方法

さらに、XML形式で受け取ったデータを、e-Taxホームページの**「QRコード付証明書等作成システム」で書面に出力して添付する**こともできると案内されています。電子で受け取って紙で出す道は用意されている、と覚えておくと、申告方法を決めかねている段階でも安心して電子受け取りを選べます。

申告年分による違いも公式の表にあります。令和2年分の確定申告では特定事業者発行の証明書は使えず(地方団体から郵送された証明書のみ)、令和3年分以後の確定申告で、地方団体・特定事業者のどちらが発行したものでも、郵送された証明書とXML形式の証明書データが使える形になっています。過去分をさかのぼって申告する場合だけ、この違いに注意してください。

つまずきやすい4つのこと

1. ポータルを分けると、証明書もその数だけ必要になる 証明書は「その年中に仲介した寄附総額」を証明するものなので、3つのポータルを使い分ければ、証明書も3件そろえることになります。1枚で済ませたいなら、寄付するポータルを1つに寄せるのがいちばん確実です。ただし、返礼品の取り扱いは各社で違うため、そこは手間と選択肢のトレードオフになります。

2. PDFで保存したものは使えない 繰り返しになりますが、電子データはXML形式のみで、PDF形式は不可と国税庁が明記しています。画面をPDF保存しただけでは要件を満たしません。

3. 名義が申告する人と一致しているか 証明書の記載事項には寄附者の氏名・住所が含まれます。家族名義のクレジットカードで申し込んだ場合など、名義がずれると申告時に困ります(→共働き世帯の名義の考え方)。

4. 発行される時期はポータルごとに違う 各社がいつ発行を始めるかは本記事では未確認です。申告時期が近づいたら、使ったポータルの公式アナウンスで発行時期を確認してください。

寄付を始める前に、上限の目安を出しておく

ここまでは申告の手続きの話ですが、順番としては寄付額の上限を確認するほうが先です。上限を超えた分は自己負担になり、いくら申告をきれいに済ませても戻ってきません。

当サイトの控除上限額の計算機で、年収と家族構成からおおよその目安を出せます。あくまで目安なので、正確な金額は源泉徴収票をもとにした詳細シミュレーションや、お住まいの自治体・税理士への確認と併せて判断してください。

目安が出て、そのうえで「今年はどこから申し込むか」を決める段階に来たら、証明書の受け取りやすさも判断材料の1つになります。

よくある質問(FAQ)

Q1. 寄附ごとの受領書は、証明書があれば捨ててよいですか? 本記事では、受領書の保管期間について公的な根拠を確認できませんでした(未確認)。証明書を使って申告した場合でも、申告が終わるまでは手元に残しておくのが無難です。処分の可否は税務署に確認してください。

Q2. ワンストップ特例を使う予定でも、証明書は必要ですか? 必要ありません。証明書は確定申告に添付するためのものです。ただしワンストップ特例は、申請期限を過ぎたり6自治体以上になったりすると使えなくなります。その場合は確定申告に切り替わるため、証明書の存在を知っておく価値はあります。

Q3. 自治体に直接申し込んだ寄付は、ポータルの証明書に入りますか? 入りません。証明書はそのポータルが仲介した寄付をまとめたものです。直接申し込んだ分は、自治体から届く受領書を使って申告します。

Q4. マイナンバーカードを持っていなくても証明書は使えますか? マイナポータル連携にはマイナンバーカードが要りますが、ポータルサイトからXMLをダウンロードする方法や、郵送で紙の証明書を受け取る方法も公式に認められています。カードがなくても証明書そのものは使えます。

Q5. 証明書を使うと控除額は増えますか? 増えません。添付する書類が変わるだけで、控除の計算内容は同じです。手間が減るだけと考えてください。

まとめ|押さえるのはこの4つ

  • 令和3年分以後の確定申告では、寄附ごとの受領書に代えて、特定事業者が発行する年間寄附額の証明書を添付できる
  • 電子データはXML形式のみ(PDFは不可)。マイナポータル連携か、ポータルからのダウンロードで受け取る
  • 証明書はポータル単位。使うサイトを分けるほど、そろえる証明書は増える
  • 申告の手間より先に、上限の目安を確認する。超えた分は戻らない

※制度・数値は執筆時点のものです(取得日:2026-09-03)。最新は総務省・国税庁・各ポータル公式でご確認ください。

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