計算・上限

育休中のふるさと納税は損する?上限が下がる仕組みと判断の目安

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最終確認日:2026-08-04


「育休中だけどふるさと納税ってやっていいの?」「やると損するって聞いたけど本当?」

結論から言うと、育休中でもふるさと納税はできます。ただし、多くの人は上限額が大きく下がるため、寄付のしすぎで損をしやすいというのが正直なところです。

ポイントは、育児休業給付金や出産手当金が税金のかからない(非課税の)お金だという点にあります。ここを知らずに前年と同じ感覚で寄付すると、「実質2,000円」で済まなくなることがあります。

この記事では、よくある疑問にひとつずつ答える形で、育休中のふるさと納税で失敗しないための考え方を整理します。数字は公的機関の情報をもとにしていますが、あなた個人の上限額は状況によって変わるため、必ず後述のシミュレーションで確認してください。


Q1. そもそも育休中でもふるさと納税はできる?

できます。 ふるさと納税は「その年(1月〜12月)に所得税・住民税がかかる収入がある人」なら、育休中かどうかに関係なく利用できます。

ただし注意したいのは、ふるさと納税は「税金を先払いして、あとで控除(差し引き)してもらう」仕組みだという点です。つまり、控除してもらう税金がそもそも少ない・ゼロだと、寄付した分がほぼ自己負担になってしまうことがあります。

だから「できるかどうか」より、「あなたの場合いくらまでなら損しないか」を見極めることが何より大切です。


Q2. なぜ育休中は上限が下がるの?

いちばんの理由は、育児休業給付金・出産手当金が非課税(税金のかからないお金)だからです。

雇用保険から支払われる育児休業給付金は、雇用保険法第12条・所得税法第9条第1項第6号にもとづき、所得税も住民税もかかりません(国税庁の確定申告書等作成コーナーの案内でも「合計所得金額には含まれません」と明記されています/2026-08-04確認)。健康保険からの出産手当金も同様に非課税です。

ふるさと納税の控除上限額は「その年の課税される所得」をもとに決まります。育休で給料の代わりに受け取る給付金は課税所得にカウントされないため、その年に働いて得た課税収入が少ないほど、上限額も小さくなるという関係になります。

育休の入り方 | ふるさと納税の上限

その年に課税収入があるかで大きく変わる

給付金は非課税なので上限額の計算には入りません

その年の課税収入ふるさと納税の上限
年の途中から育休(前半は勤務) 例:4月から育休 △ 数か月分の給料あり △ 前年より下がる
年の途中で復職(後半は勤務) 例:9月に復職 △ 復職後の給料あり △ 働いた分に応じて回復
1年まるごと育休 課税収入がほぼゼロ × ほぼ給付金だけ × ほぼゼロ・損しやすい
  • ※あくまで考え方の目安。実際の上限は他の控除や家族構成で変わります。

ふるさとくらべ


Q3. 「1年まるごと育休」だとやらないほうがいい?

やらないほうがよいケースが多いです。1月から12月まで通して育休で、その年に働いて得た課税収入がほとんどない場合、控除される税金がないため、寄付額のほとんどがそのまま自己負担になってしまいます。

「返礼品がもらえるならいいのでは」と思うかもしれませんが、それはただの通販での買い物と同じで、ふるさと納税の「実質2,000円で返礼品」という最大のメリットは受けられません。この場合は無理に寄付せず、翌年フルタイムで働く年まで待つほうが合理的です。

なお、あなた自身の上限がゼロに近くても、共働きの配偶者(パートナー)に十分な収入があるなら、配偶者名義で寄付する選択肢があります。名義と支払い口座をそろえる注意点は、下の「あわせて読みたい」の名義の記事も参考にしてください。


Q4. 「年の途中で育休に入った/復職した」年は?

この年は判断が分かれるゾーンです。1年の一部でも働いて課税される給料をもらっていれば、その分に応じた上限額が生まれます。

たとえば「1〜3月は勤務、4月から育休」なら数か月分の給料が課税収入になりますし、「9月に復職して年末まで勤務」なら復職後の給料が上限のもとになります。前年フルタイムのときより上限はかなり下がるのが普通なので、前年の早見表や前年の寄付額をそのまま当てにするのは危険です。

こういう「収入が例年と違う年」こそ、思い込みで寄付せず、必ずその年の見込み収入で計算し直すことが失敗を防ぐカギになります。


Q5. 住民税は払っているのに、なぜ上限が下がるの?

ここは多くの人が混乱するポイントです。

住民税は前年の所得に対して、翌年に課税される仕組みです(総務省の個人住民税の説明でも、所得割は前年1月1日〜12月31日の所得で算定される、とされています/2026-08-04確認)。そのため、育休中でも「前年に働いていた分の住民税」は請求が来ます。

一方で、ふるさと納税の上限額は「寄付するその年」の所得をもとに計算されます。つまり「前年分の住民税を払っている=今年の上限が高い」ではありません。今払っている住民税の額に惑わされず、今年の課税収入で考えるのが正解です。

(育休中は所定の手続きで社会保険料が免除されますが、これは上限額そのものを増やすものではありません。)


寄付する前に、まず自分の上限を確認しましょう

育休の年は「例年と収入が違う年」なので、早見表の年収区分をそのまま当てはめると大きくズレます。その年の見込み課税収入を入れて計算し直すのが唯一の失敗しない方法です。

当サイトの控除上限のかんたん計算機で、今年の見込み収入をもとにおおよその目安を出してから寄付するかどうかを判断してください。より正確な金額を知りたい場合は、勤務先で見込みの源泉徴収額を確認するか、各ポータルの詳細シミュレーションや自治体・税理士に相談するのが安心です。


よくある質問(FAQ)

Q. 育児休業給付金は年収に含めて計算していい? いいえ。給付金は非課税なので、ふるさと納税の上限計算に使う「収入」には含めません。含めて計算すると上限を過大に見積もり、寄付のしすぎにつながります。

Q. 上限を超えて寄付するとどうなる? 超えた分は控除の対象にならず、丸ごと自己負担になります。「実質2,000円」は上限内の寄付&控除手続きの完了が前提です。育休の年は特に超えやすいので注意してください。

Q. ワンストップ特例は育休中でも使える? 条件(寄付先が年5自治体以内・確定申告をしない給与所得者など)を満たせば利用できます。ただし、医療費控除などで確定申告をする年は、ワンストップ特例が無効になり自分でふるさと納税分も申告し直す必要があります。出産があった年は医療費がかさみやすいので、この点はよく確認しましょう。


※制度・数値は執筆時点のものです(取得日:2026-08-04)。控除額・上限額はあくまで目安であり、個別の税務判断ではありません。正確な金額は源泉徴収票をもとにした詳細シミュレーションや、自治体・税理士でご確認ください。最新情報は総務省・国税庁・各ポータル公式でご確認ください。

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